日傘と海

劇団静芸に行って来た。
重厚な芝居だった。
自分が作るそれとはまったく真逆の芝居作り。
時の流れ方やセリフ、人の仕草など
いい芝居だった。
ただその流れがゆっくりしすぎて、
「長いな」っていう印象もある。
こういう見せ方もあるんだろうけど、
時折、「長いな」って思ってしまった。
劇的な事がほとんど起こらないのも
その要因なんだろうけど。
ただそういう見せ方なので仕方がない。
死んでしまう奥さんをもっと可愛くみせると
効果が倍増すると思う。可愛らしく
みせているので問題ないんだけど。
自分が芝居を作る時に省いている事を
省かず、劇的に表現しようとする事を
まったくしない。
こういう良質な芝居もあるんだと思った。
台本もよかったし、役者もよかった。
音楽がジュピター一曲っていうのは
ちょっともったいない。その曲が流れると
どのシーンも同じ気持ちというか、気分に
なってしまう。
舞台装置はさすが静芸。